この記事では元興寺(がんごうじ)の観光ルート・拝観所要時間を解説します。
東大寺ほどではありませんが、興福寺は広いお寺です。
見どころも多いので、効率よく観光できるおすすめの拝観ルートをご紹介します。
元興寺の歴史を簡単に解説
・創建された年、創建した人
元興寺(がんごうじ)のルーツとなるお寺「法興寺」が創建されたのは593年(飛鳥時代)です。
厩戸王(聖徳太子)が摂政になった年です。
創建したのは蘇我馬子(そがのうまこ)。
大陸からの文化を積極的に取り入れ、仏教の布教に尽力した人。
我が国初の本格寺院「法興寺(飛鳥寺)」を建立しました。
・創建された経緯・歴史
6世紀半ばに伝わってきた仏教を、受け入れるべきか?
蘇我氏(受入れ派)と物部氏(受け入れない派)は争っていました。
587年、蘇我氏が争いに勝ち、仏教を受け入れることが決定!
その勢いで本格寺院の建設がスタートしました。
593年に日本初の寺院「法興寺(飛鳥寺)」が建立されました。
しかし710年の平城京遷都に伴い、法興寺(飛鳥寺)も移転することに。
名前を「元興寺」に変え、712年に現在の位置に建てられました。
東大寺や興福寺に並ぶとても大きな寺院でしたが、だんだんと衰退していきます。
平安末期の末法思想の流行、浄土宗の広がりなどにより、浄土変相図(智光曼荼羅)が信仰を集める時代へ。
そこで鎌倉時代に入り、僧侶が生活するための建物を曼荼羅を祀る「極楽坊・禅室」に改築。極楽坊は人々の浄土信仰中心の場となっていきました。
現在は3つの寺院、元興寺(極楽坊)・元興寺(塔跡)・小塔院に分かれています。
今回ご紹介する元興寺(極楽坊)は、1998年「古都奈良の文化財」として世界遺産に登録されています。
見どころ① 【国宝】極楽堂
元興寺は日本で初めて建てられたお寺、法興寺(飛鳥寺)が平城京へ移転したお寺です。
移転にあたり資材も引き継がれており、日本最古のお寺「法興寺」の痕跡が見られます。
見どころの国宝はほぼ建築物です。
極楽堂
国宝の極楽堂(極楽坊本堂)です。
中にはご本尊の智光曼荼羅(ちこうまんだら)が祀られています。
ご本尊の智光曼荼羅(ちこうまんだら)とは?
奈良時代の僧「智光」が絵描きに書かせた曼荼羅。
※曼荼羅(まんだら)…悟りの境地を絵で示したもの
智光が夢で見た、極楽浄土(阿弥陀仏のいる苦しみのない理想の世界)が描かれています。
浄土三曼荼羅(じょうどさんまんだら)の一つで、一般的な曼荼羅よりやや絵画的。
初代の曼荼羅は焼失してしまい、現在あるのは2代目のものです。
極楽堂、建築の特徴
僧侶が生活するための建物を、曼荼羅を祀る極楽坊と禅室に改築されたものです。
極楽堂の屋根は寄棟造(よせむねづくり)です。
寄棟造とは、画像のような4面からなる屋根の形。
妻側(つまがわ)が建物の正面となっている
→通常平側(ひらがわ)が正面に来ることが多い
正面に柱が7本が見えるように立てられている
以上のように、極楽堂は変わった特徴が見られます。
1400年前の瓦
法興寺(飛鳥寺)だった頃から使用されていた日本最古の瓦。
元興寺の入口奥(西側)から見ることができます。
(きちんとビューポイントになっています)
ちょっと赤茶色っぽいところが飛鳥時代の瓦です。
見どころ② 法輪館
1965年に作られた収蔵庫。元興寺の寺宝が収められています。
国宝の五重小塔は、奈良時代に作られたものです。
五重塔の中まで精密に再現され、「建築物」として国宝に指定されています。
五重塔は現存しないため、創建当時の五重塔を知ることができる貴重なものです。
他にも
聖徳太子立像(鎌倉時代/重要文化財)
阿弥陀如来坐像(平安時代/重要文化財)
など、様々な文化財が安置されています。
元興寺の観光ルート・アクセス方法を解説した記事です。
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表示されたページの検索BOXに「元興寺」と入力し検索する方法もあります。
拝観料・営業時間・定休日
・拝観料 割引
大人 500円
※秋季特別展期間中600円
高校生 300円
中学生 300円
小学生 100円
団体割引、身障者割引あり
※詳細はこちら(元興寺ホームページ)
・営業時間 定休日
9:00~17:00
定休日 なし
住所:奈良県奈良市中院町11番地
施設情報(トイレなど)
売店・トイレあり
お問い合わせ
0742-23-1377
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