法隆寺の見どころ簡単まとめ!有名な仏像や国宝、特徴を解説しました。




法隆寺の見どころと有名な仏像ついて解説します。

法隆寺はとても広く、国宝や重要文化財が多くあります。

その中でも鉄板の見どころを簡単にまとめました。

法隆寺、創建の歴史を簡単解説

寺伝によると、607年に推古天皇と聖徳太子(厩戸王)によって建てられました。

607年と言えば、小野妹子を遣隋使に派遣した年ですね。

創建された理由

聖徳太子のお父様、用明天皇(ようめいてんのう)が病気に罹りました。

「病気を治すために、お寺と仏像を造ろう」と用明天皇は決めましたが、建てる前に亡くなってしまいます。

お父様の意思をついだ聖徳太子と推古天皇が、法隆寺を建てました。

607年に創建された法隆寺は、670年にすべて焼失してしまいます。

7世紀後半~8世紀初頭に再建、その後さまざまな修繕が行われ今に至ります。

1993年、歴史的価値が認められ世界遺産に登録されました。

詳しい歴史はこちらの記事を御覧ください。

法隆寺の見どころは?

「世界最古の木造建築」が法隆寺最大の見どころです。

木造は湿気に弱く燃えやすいのですが、法隆寺には築1300年を超える建物があります。

そして法隆寺には国宝が40件、重要文化財を含めると190件もあります。

建物も仏像も飛鳥時代の貴重なものが現存する、奇跡のお寺です。

人生に一度見ておくことをおすすめします。

法隆寺の大雑把な地図

法隆寺の大雑把な地図です。
敷地面積は東京ドーム4つ分、かなり広いです。

世界最古の木造建築はオレンジの西院伽藍(さいいんがらん)にあります

有名な仏像は西院伽藍とピンクの大宝蔵院(だいほうぞういん)、青の東院伽藍とういんがらんにあります

エリアごとに見どころを簡単に紹介します。

ちなみに点線矢印はおすすめ観光ルートなので、よければ参考にしてください。

西院伽藍の見どころと有名な仏像を紹介

伽藍(がらん)とは、寺院の主要な建物(金堂・塔・講堂など)の集まりのこと。

法隆寺最大の見どころ、世界最古の木造建築は西院伽藍にあります。

具体的な建物は金堂・五重塔・中門・廻廊です。

中門

飛鳥時代/国宝

世界最古の木造建築「中門」を、伽藍の内側から見ました。

見どころはエンタシスの柱

エンタシスとは、柱の真ん中やや下の方が一番太い形状の柱です。
ギリシャのパルテノン神殿に代表される特徴です。

「ギリシャから日本へエンタシスが伝わってきたのね~❀」と考えがちですが、ギリシャの技術が伝わったわけではないようです。

廻廊でもエンタシスの柱を見ることができます。

五重塔

飛鳥時代/国宝

こちらが五重塔、高さ32.5mです。

日本最古の木造建築なので、つまり日本最古の五重塔となります。

お釈迦様の遺骨(仏舎利)が埋められています。

奈良時代/国宝

塔の一階にある塑造塔本四面具(そぞうとうほんしめんぐ)が見どころ。国宝です。
塑像(そぞう)とは、土で作った仏像のこと。

東西南北の四面それぞれに、お釈迦様にまつわる場面が塑像でつくられています。

東面→維摩居士(ゆいまこじ)と文殊菩薩が問答している場面
北面→釈迦がお亡くなりになった場面
西面→舎利(釈迦の遺骨)をわける場面
南面→弥勒様の浄土の世界

多くの塑像が場面を作り上げています。

画像は有名な北面で、お釈迦様が亡くなったことを悲しむ泣き仏です。
めちゃくちゃ嘆き悲しみまくっていて、迫真です。

網越しに見ることになります。
ネット情報では、宇宙人がいるとかいないとか。

ぜひ探してみてくださいね。

金堂

こちらも世界最古の木造建築、金堂(こんどう)です。

飛鳥様式、最古の建物です。

中にはご本尊が安置してあります。
見どころは中の仏像です。

金堂の中にある有名な仏像

金堂の中には、必見の仏像が多くあります。
その中でも有名な2作品をご紹介しますね。

釈迦三尊像

Tokyo Bijutsu Gakko(Tokyo Fine Arts School and Tokyo Music School) ed., HORYUJI OKAGAMI (64 VOLUMES) [The Great Art of the Horyuji Temple Volme 49th, 1917], パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=8688047による

金堂の中央には釈迦三尊像(飛鳥時代/国宝)があります。
聖徳太子(厩戸王)の病気平癒と極楽浄土へ行くことを願って建てられた像です。

中央が釈迦如来、左右に薬王菩薩と薬上菩薩がいらっしゃいます。

やや長めのお顔、アーモンド形の目、口元が微笑むアルカイックスマイルが特徴です。

私達が知っている仏像とはちょっと違って、異国風(特にお顔)の釈迦如来です。

四天王像

TOKYO BIJYUTU GAKKO – 東京美術学校編  法隆寺大鏡 第39集, 1910, パブリック・ドメイン,
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=12277408による

こちらが日本最古の四天王像(飛鳥時代/国宝)

四天王像は怒った顔でポーズを決めて、邪鬼を踏みつけることが多いのですが、こちらは直立不動、落ち着いた表情の四天王像となっています。

その理由は以下の通り。

邪鬼の四肢は手かせ足かせで拘束されており、暴れる心配がないので、四天王も静かに直立しているのだと解釈されている。
引用:Wikipedia(法隆寺の仏像)

邪鬼が拘束されているので、スラッと立っている珍しい四天王像です。

見どころは足元の縛られている邪鬼(じゃき
コミカルな表情と姿をしていて、金堂唯一のほっこりできる場所です。

大宝蔵院の見どころと有名な仏像を紹介

こちらが平成10年に完成した大宝蔵院(だいほうぞういん)です。

法隆寺が保有する寺宝が展示されています。
寺の宝どころか国の宝といえるものが多くあります。

有名なものを3作品ご紹介しますね。

大宝蔵院の有名な仏像など
百済観音像(飛鳥時代/国宝)

パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=3570006

百済観音像(くだらかんのんぞう)は九等身、スレンダーなモデル体型。
2mを超える高身長。

優美な雰囲気で人々を魅了します。
日本を代表する仏像であり、貴重な木造仏像彫刻です。

酒を買う姿に似ていることから、酒買い観音と呼ばれていたそうです。
手に持つ水瓶(すいびょう)が、酒に見えてきますね…(^_^;)

夢違観音像(飛鳥時代/国宝)

Unknown, Photo:Tokyo Bijutsu Gakkō – Tokyo Bijutsu Gakkō(Tokyo Fine Arts School and Tokyo Music School): HŌRYŪJI ŌKAGAMI (64 VOLUMES) [The Great Art of the Hōryūji Temple Volume 8th, 1913., Tokyo, Japan], パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=8314002による

正式には観音菩薩立です。
お祈りすると悪夢を吉夢に変えてくれることから、夢違観音(ゆめちがいかんのん)とも呼ばれています。

飛鳥時代後期に作られました。(台座は江戸時代)

特徴は幼いお顔とふっくらしたお身体とお腹。
夢見が悪い時に、ぜひお世話になりたいですね。

玉虫厨子(飛鳥時代/国宝)

東京美術学校 – 法隆寺大鏡 第 11巻 1914, パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=5637046による

こちらが玉虫厨子(たまむしのずし)、飛鳥時代に作られました。

厨子(ずし)とは仏像や経典などをしまう仏具。
玉虫の羽が装飾されているので「玉虫厨子」と呼ばれています。

玉虫の羽はほとんど取れてしまい、残るは一部のみ。

見どころは厨子の装飾画
右側面の「捨身飼虎図(しゃしんしこず)」は必見です

捨身飼虎図は釈迦の前世の出来事。
飢えた親子の虎の前に自らの肉体を差し出したという、慈悲深いエピソードが絵になっています。

3作品ご紹介しましたが、どれも面白い貴重な見どころです。

東院伽藍の見どころと有名な仏像を紹介

聖徳太子(厩戸王)が亡くなった後、太子を偲んで建てられたのが東院伽藍です。

東院伽藍は「とういんがらん」と読みます。

夢殿(国宝)

奈良時代/国宝

東院伽藍の中心となる建物、夢殿(ゆめどの)です。

日本最古の八角形の円堂です。

聖徳太子(厩戸王)を供養するために建てたと言われています。

屋根の上にある金銅製宝珠露盤(ほうじゅろばん)が美しいと評判です。

夢殿の有名な仏像
救世観音立像

Tokyo Bijutsu Gakko – Tokyo Bijutsu Gakko(Tokyo Fine Arts School and Tokyo Music School): HORYUJI OKAGAMI (64 VOLUMES) [The Great Art of the Horyuji Temple] Volume 51st, 1918-01-30, Tokyo, Japan, パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=8570207による

夢殿、最大の見どころは木造観音菩薩立像、
救世観音像(くぜかんのんぞう)とも呼ばれています

聖徳太子(厩戸王)の等身像とされ、像高は約180cm。

像全体は左右対称、お顔が特徴的。
アーモンド形の目、丸まった鼻、微笑んだ口元は異国風です。

通常非公開で、年に2回特別公開されます。

特別公開の時期
春(4/11~5/18)
秋(10/22~11/22)

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アクセス方法

電車(最寄り駅)

最寄り駅 JR大和路線「法隆寺駅」
駅から法隆寺まで徒歩20分(1.5km)

移動手段は徒歩、バス、タクシーです。

バス

最寄りのバス停は「法隆寺参道」

ルート 法隆寺駅→法隆寺参道
番号 72番系統
所要時間 8分
バス会社 奈良交通

9時台~16時台に運行しています。
1時間に3本程度です。

※時刻表・料金はこちら(奈良交通)

法隆寺参道から法隆寺まで徒歩4分(350m)の距離です。

ツアー

奈良の見どころをバス、タクシーで巡るツアーもおすすめです。

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※右上のメニュー(横棒3本が縦に並んでいるマーク)をクリック。
表示されたページの検索BOXに「法隆寺」と入力し検索する方法もあります。

拝観料・営業時間・定休日

・拝観料 割引

大人 1,500円
小学生 750円

団体割引、障がい者割引あり

・営業時間 定休日

2月22日~11月3日
8:00~17:00

11月4日~2月21日
8:00~16:30

定休日 なし

※最新情報はこちら(法隆寺ホームページ)

施設情報・御朱印・お問い合わせ

住所:奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺山内1−1−1

施設情報(トイレなど)

トイレ・休憩所・売店あり

お問い合わせ

074-575-2555

御朱印

料金(納経料) 300円

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