薬師寺の見どころを簡単解説!仏像の魅力・お寺の特徴を丁寧にまとめました。




薬師寺の見どころ・仏像の魅力を簡単に解説します。

薬師寺観光を楽しむための予備知識になれば幸いです。

歴史・建築様式の解説はこちら

薬師寺の歴史を簡単に解説

薬師寺は680年、天武天皇によって建てられました。

・創建された理由

天武天皇の妻「鸕野讃良・うののさらら(後の持統天皇)」が病気にかかってしまいました。

天武天皇は、妻の病気を治したいと願い、寺を建てることに

しかし天武天皇は建設途中で亡くなってしまいます。持統天皇が引き継ぎ、文武天皇が完成させました。

710年平城京の遷都に伴い、薬師寺は現在の位置へ移転しました。

たびたびの火災や戦禍により薬師寺は荒れ果ててしまいましたが、住職の高田好胤(たかだこういん)さんが始めた1968年(昭和43年)の復興事業により、壮麗な薬師寺が復活!

1998年に「古都奈良の文化財」として世界遺産に登録されました。
(平成10年)

世界遺産「薬師寺」の見どころとは?

美しい建築物や仏像

薬師寺を一言で表現すると「美しい」に尽きます。

気品と端麗さに溢れる「聖観世音菩薩立像」
日本で最も美しいと言われる「東塔」
壮麗でな鮮やかな「金堂」
理想的な写実美と表現される「薬師三尊像」

建物や安置されている仏像の美しさが素晴らしく、熱心なファンが多いです。

必見の見どころをまとめてご紹介します。

見どころ・仏像を簡単解説付きで紹介!

【国宝】東院堂(とういんどう)

こちらが鎌倉時代に再建された東院堂(とういんどう)です。

日本最古の禅堂、国宝に指定されています。

見どころは中に安置されている聖観世音菩薩立像(しょうかんぜのんぼさつりゅうぞう)
白鳳時代に作られました。こちらも国宝です。
※白鳳時代…7世紀後半の大化改新から8世紀初めの平城京遷都までをさす美術史上の時代。引用:コトバンク

聖観世音菩薩立像の品よくまとまった髪型、薄い衣、短い襞(ひだ)から透けて見えるお御足、繊細な指の動き。

パンフレットには「祈りが昇華してゆく崇高なお姿」と美しさを讃えています。

品よくまとまった髪型、薄い衣、短い襞(ひだ)から透けて見えるお御足、繊細な指の動き
→これ全部インドのグプタ王朝時代の技法です。

「聖観世音・しょうかんぜのん」とは観音様の元のお姿です。
品のある美しさと、インドの文化が感じられる菩薩様をじっくり堪能してくださいね。

【国宝】東塔(とうとう)

奈良時代/国宝)
薬師寺で唯一残る奈良時代の建物、東塔(とうとう)
高さは34.1mです。

東塔は日本が誇る美しい塔の一つと言われ、これまでにない塔の形をしています。

※こう見えて三重塔です。

屋根はたくさんありますが、実は三重塔なんです。

東塔は屋根の下に「裳階・もこし」という小さな屋根を付けています。
目的は、風雨から塔を守るため。

屋根→裳階→屋根→裳階とメリハリのある形で、「律動的な美しさ」「凍れる音楽」などと表現されます。

東塔のバランスの取れた美しさは必見です。

西塔(さいとう)

カラフルな塔、西塔(さいとうです。
1981年(昭和56年)に再建、東塔を参考に作られました。

高さ35mと、東塔より少し高く建てられています。

赤く塗られた木材に緑の連子窓(れんじまど)
色合いが鮮やかで創建当時の華やかさが感じられます。

金堂(こんどう)

みるからに立派な金堂(こんどう)です。
1976年(昭和51年)に再建されたもの。

こちらの建物にも屋根の下に裳階(もこし)がついてますね。
創建時の姿で再建された壮麗な金堂です。

見どころは薬師三尊像

奈良時代の仏教彫刻、最高傑作の一つと言われる「薬師三尊像」です。

Bigjap – 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=24881624による

薬師如来座像(奈良時代/国宝)

三尊像のセンターが薬師如来坐像(やくしにょらいざぞう)
高さが254.7cm、銅製です。

薬師如来は心や身体の病気から人々を守る仏様。

豊かな質感の体つき、きれいに黒光りするお肌。
思わず触りたくなるのは私だけでしょうか?

そして薬師如来坐像の脇侍(きょうじ)には、日光菩薩月光菩薩がいらしゃいます。
※脇侍…本尊の左右に控える菩薩、明王など

小川晴暘(1894-1960) 仏像写真家 飛鳥園創業者) – 上代の彫刻,朝日新聞社,
パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=6844993による

薬師如来の右側が日光菩薩(にっこうぼさつ)左側が月光菩薩(がっこうぼさつ)
日光菩薩 高さ317.3m、銅製
月光菩薩 高さ315.3cm、銅製

看護士のような存在で、昼に夜に私達を救って下さる菩薩様。

「三曲法」という技法が使われています
首・腰・膝をひねらせることで、しなやかな身体の動きを作り、像の美しさを際立たせます。

「動きのある美しい姿で、理想的な写実美を完成した仏様」と表現されています。

【国宝】薬師如来台座(やくしにょらいだいざ)

薬師如来像が腰をかける台座です。
本物は撮影禁止ですが、東僧坊にレプリカがあります。

当時の国際的な文化交流をうかがい知ることができる貴重な台座です。

こちらが薬師如来台座(やくしにょらいだいざ)のレプリカです。

葡萄唐草文様(ぶどうからくさもんよう)→ギリシャ
蓮華文様(れんげもんよう)→ペルシャ
力神の裸像(りきしんのらぞう)→インド
四方四神(しほうししん)→中国
青龍、白虎、朱雀、玄武

異国の文化・芸術がシルクロードを辿り、日本へたどり着いたことがよく分かります。

国宝「吉祥天女画像」

ふくよかなお顔が印象的な、吉祥天女画像。
衣の動きや彩色が繊細に表現されています。

奈良時代に描かれた貴重な作品です。

金堂に安置されていますが、通常非公開です。
1月1日~3日に特別公開されます。

観光ルート紹介記事

ツアー

奈良の見どころをバス、タクシーで巡るツアーもおすすめです。

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奈良 観光ツアー

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※右上のメニュー(横棒3本が縦に並んでいるマーク)をクリック。
表示されたページの検索BOXに「中宮寺」と入力し検索する方法もあります。

拝観料・営業時間・定休日

・拝観料

金堂・東院堂・塔など
大人 1,100円
中高生 700円
小学生 300円

特別共通割引券、団体割引あり
※詳細、最新情報はこちら(薬師寺ホームページ)

・営業時間 定休日

8:30~17:00
(最終受付16:30)

定休日 なし

施設情報・御朱印・お問い合わせ

住所:奈良県奈良市西ノ京町457

施設情報(トイレなど)

トイレ・休憩所あり

お問い合わせ

0742-33-6001

御朱印

料金(納経料)1枚300円

東僧坊が授与所、朱印所となっています。
全部で7種類ありました。

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