【東大寺】二月堂と三月堂の違いは?見どころ&歴史を簡単スッキリ解説!




この記事では、東大寺の二月堂・三月堂の違いを簡単に解説します。

歴史や見どころをさらっと学んで、東大寺観光を楽しみましょう!

東大寺の二月堂・三月堂は何が違うの?

東大寺には二月堂(にがつどう)と三月堂(さんがつどう)というお堂があります。

さらには四月堂(しがつどう)もあるんです。

場所は大仏殿の東側。歩いて10分もかかりません。

四月堂は地図に載っていませんが、三月堂の近くにあります。

二月堂、三月堂、四月堂があるってことは、五月堂や六月堂もあるの?
もしかして一年分あるの?

そう疑問に感じたのは私だけではないはず。

東大寺にあるのは二月堂、三月堂、四月堂、3つのお堂です。

それぞれ何が違うか?サラッと説明します。

(もう少し詳しい説明は、記事の後半で!)

二月堂(にがつどう)

3月1日から始まる修二会(しゅにえ)が行われるお堂として有名です。
※修二会…お松明(たいまつ)・お水取りとも呼ばれる法要。

高い場所に建てられているため、奈良の景色がよく見えるビューポイントでもあります。

三月堂(さんがつどう)

正確には法華堂です。

二月堂のそばに建つ、やや小さなお堂です。

法華堂(ほっけどう)と呼ばれ、国宝の仏像を10躰所有しています。

東大寺で最古の建物です。

四月堂(しがつどう)

三昧堂(さんまいどう)とも呼ばれる、小さなお堂です。

重要文化財の貴重な仏像が見られる、知る人ぞ知るスポットです。

二月堂・三月堂・四月堂 名前の由来

なぜ二月堂、三月堂、四月堂のように呼ばれるかというと、法要・行事のタイミングです。

毎年二月に修二会(しゅにえ)という法要がある→二月堂
毎年三月に法華会がある→三月堂
毎年四月に法華三昧会(ほっけざんまいえ)がある→四月堂

そのお寺の大事な法要・行事のある月が、お堂の名前となっています。
※旧暦である点に注意!

さらに気になって調べてみたら、なんと一月堂があるらしい!

そんな記事を見つけたので、興味のある方はコチラをご覧ください。
奈良県のウォーキングポータルサイト「歩く・なら」

次はそれぞれの歴史と見どころを、これまた簡単にご紹介します。

二月堂 歴史・見どころを簡単に解説!

二月堂(にがつどう)の歴史

二月堂は実忠(じっちゅう)という高僧によって建てられました。

寺伝によると「実忠は修行中に天界(仏の世界)に入り込み、そこで十一面悔過(けか)という法要を教わった」と言われています。

東大寺に戻った実忠は、752年に寺を建て、初めての十一面悔過(けか)法要を行いました。十一面悔過は、「修二会(しゅにえ)」「お水取り」「お松明(おたいまつ)」と呼ばれ、現在も引き継がれています。

1669年、二月堂は一度火事で焼失します。現存する二月堂はその時再建されたものです。

二月堂の見どころ

見どころ①懸造(かけづくり)のお堂

二月堂は修二会(しゅにえ)用に作られたお堂です。

外観の特徴は懸造(かけづくり)と呼ばれる建築様式で、舞台のような作りになっています。

修二会では、火のついたお松明(おたいまつ)火の粉を散らします。

見どころ②奈良の景色

二月堂の舞台からの景色が美しいと評判です。

昼だけでなく夜景も見られますが、オススメは夕日の時間帯です。

二月堂情報

大仏殿から東に徒歩6分
三月堂や四月堂も近くにあります。

拝観料 無料
営業時間 24時間
御朱印 あり

法華堂(三月堂)歴史・見どころを簡単に解説!

三月堂(さんがつどう)の歴史

三月堂は聖武天皇によって建てられました。
一人息子を亡くした聖武天皇が、供養のために建てたお寺が、後の法華堂(三月堂)となります。

東大寺創建(752年)よりも早い時代に作られたものです。

三月に法華会(ほっけえ)が行われていたため「法華堂」「三月堂」と呼ばれるようになりました。
※法華会…法華経を講義する会。 

創建してから一度も火事にあっていない、奈良時代の貴重な建物です。

三月堂の見どころ

三月堂では、奈良時代の貴重な仏教彫刻を見ることができます。

安置されている仏像は…
・不空羂索観音立像(ふくうけんさくかんのん)
・梵天・帝釈天像(ぼんてん・たいしゃくてん)
・四天王立像
・金剛力士像
・執金剛神立像(12/16のみ開扉の秘仏)

全て奈良時代に作られた国宝です。
今から1,200年以上も前に作られた仏像です!

3mを超える仏像たちが出迎えてくれる三月堂では、濃ゆい時間が過ごせます。

三月堂(法華堂)情報

大仏殿から東に徒歩6分
二月堂から徒歩1分、四月堂から徒歩1分

拝観料 600円
営業時間 8:30~16:00
御朱印 あり

四月堂 歴史・見どころを簡単に解説!

四月堂(しがつどう)の歴史

仁仙大法師と助慶上人が法華三昧会(ほっけざんまいえ)を行うために建てられました。
※法華三昧…声を上げて法華経を読み続け、懺悔する儀式。

創建時期は1021年か1067年と言われています。
現在のお堂は、1681年(江戸時代)に再建されたもの。

正式名称には三昧堂(さんまいどう)ですが、四月に法要を行うため「四月堂」とも呼ばれています。

四月堂の見どころ

中にはご本尊の、十一面観音立像(じゅういちめんかんのん)
かつてのご本尊、像に乗った普賢菩薩像(ふげんぼさつ)がいらっしゃいます。

いずれも重要文化財です。

他にも貴重な仏像が見られる、知る人ぞ知る穴場スポットです。

四月堂(三昧堂)情報

大仏殿から東に徒歩5分
二月堂より徒歩2分、三月堂より徒歩1分

拝観料 無料
営業時間 8:30~16:00
※時期により変動あり
御朱印 あり

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