【東大寺法華堂】歴史・見どころスッキリ解説!国宝の仏像をもつ最古の建物(三月堂)




 

今回ご紹介するのは、

奈良県奈良市の世界遺産「東大寺」にある法華堂(ほっけどう)です。

法華堂は三月堂とも呼ばれています。

 

記事のコンセプト

魅力ある観光都市「奈良」には、お寺や古墳が多くあります。

観光してときどき感じるのが…

 

古くて価値があるのは分かるけど、見どころや違いがよく分からない!!

せっかくの説明も、内容が難しくて消化不良。

私以外にもそう感じる方がいるんじゃないかな~と思います。

 

そこで、この記事(すっきり解説シリーズ)では

お寺の歴史や見どころを、簡単に分かりやすくまとめました。

さらっと見るだけでも、観光が楽しめると思います。

ぜひご活用下さい。

 

法華堂(三月堂) 創建の歴史・魅力

・創建された年

法華堂(三月堂)が創建されたのは、733年(奈良時代)と言われています。

 

・創建の歴史と、創建者

法華堂(三月堂)を建てたのは、元をたどると聖武天皇です。

聖武天皇の一人息子が幼くして死去。
供養のために建てた山房が、後に金鐘寺(こんしゅじ)となります。

法華堂(三月堂)は、金鐘寺の一部でした。

金鐘寺はやがて東大寺となり、法華堂は東大寺のお寺として現存しています。

 

728年 聖武天皇の一人息子、基王(もといおう)が亡くなる。
728年 基王供養のために金鐘山房(きんしょうさんぼう)が建てられる

733年 良弁(ろうべん)が金鐘山房に金鐘寺(こんしゅじ)を建立
不空羂索観音(ふくうけんさくかんのん)を本尊とした

743年 大仏造立の詔(みことのり)を発令
金光明寺(かつての金鐘寺)の敷地に東大寺が建立される

 

創建当時は不空羂索観音(ふくうけんさくかんのん)という観音様がご本尊だったため、羂索堂(けんさくどう)と呼ばれていましたが、旧暦の三月に法華会(ほっけえ)が行われるようになり、「法華堂」「三月堂」とも呼ばれるようになりました。
※法華会(ほっけえ)…法華経を講義する法会。 聖徳太子が岡本宮で講説したことに始まる 引用:コトバンク

 

東大寺は2度の大きな火災に見舞われ、主要な建物は再建されています。
その中でも法華堂(三月堂)は、奈良時代に建てられた貴重な建物です。

中に安置していある仏像も奈良時代に造られたもの。

法華堂(三月堂)の魅力は、東大寺の数少ない奈良時代の建物・仏像が残っている点です。

 

法華堂(三月堂)の場所はどこ?地図で解説。

大仏殿から徒歩6分
戒壇院千手堂から徒歩10分

広い広い東大寺の中の、大仏殿東側にあります。
ちょっと奥になりますが、お隣に二月堂もあるのでセットで拝観がおすすめです。

拝観所要時間

拝観所要時間は10~15分です。
仏像が好きな方は30分ぐらい時間をとってもいいかも。

 

法華堂の見どころは、国宝の仏像たち。

法華堂では奈良時代の貴重な仏教彫刻が近くで見られます。
全て国宝です!

9躰の像は、像高3m~4mのビッグサイズ!

時代の積み重ねと迫力が感じられる、とても濃い空間で濃密な時間が過ごせます。

 

【国宝】法華堂(三月堂)

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コンピュータが読み取れる情報は提供されていませんが、<a href=”//commons.wikimedia.org/wiki/User:Fg2″ title=”User:Fg2″>Fg2</a>だと推定されます(著作権の主張に基づく) – コンピュータが読み取れる情報は提供されていませんが、<span class=”int-own-work” lang=”ja”>投稿者自身による作品</span>だと推定されます(著作権の主張に基づく), パブリック・ドメイン, リンクによる

「見どころは仏像」と言いつつ、法華堂の建物も見どころです。
東大寺最古の建物で、二度の大火事から生き残った奇跡のお堂です。

屋根に注目すると、建物が左側と右側に分かれているのが分かりますか?
左側→正堂・奈良時代に建てられた
右側→礼堂・鎌倉時代に建てられた

もともと別の建物を鎌倉時代に一つに改築。
時代の異なる建築様式を見事に融合した珍しい建物です。

礼堂は鎌倉時代の建築様式、大仏様(だいぶつよう)で建てられています。

 

【本尊】不空羂索観音(ふくうけんさくかんのん)

Todaiji Monaster Fukuken-saku Kannon of Hokke-do. Todai-ji.jpg
<a href=”//commons.wikimedia.org/wiki/User:Ismoon” title=”User:Ismoon”>Ismoon</a> (<a href=”//commons.wikimedia.org/wiki/User_talk:Ismoon” title=”User talk:Ismoon”><span class=”signature-talk”>トーク</span></a>) 15:49, 10 February 2019 (UTC) – own work (from Internet, with my work on Photoshop and Lightroom), CC 表示-継承 4.0, リンクによる

不空羂索(ふくうけんさく)観音立像
国宝/奈良時代
像高362㎝

壇の中央に立つ、大きくてきらびやかな不空羂索観音です。

観音様は相手にあわせて姿を変え、人々を救います。
不空羂索観音(ふくうけんさくかんのん)は変化したお姿の一つ。

不空羂索とは聞き慣れませんが
不空(ふくう)=空にしない、虚しいものにしない
羂索(けんさく)=鳥獣などを捕まえる縄
※よく見ると観音様は縄を持っています。

つまり不空羂索観音は、生きとし生けるものの願いを空しいものにしない、
縄で確実に願いを拾い救済していく観音様です。

 

お姿の特徴は目が3つ、腕が8本の三目八臂(さんもくはっぴ)
※3つ目の目はおでこ

東大寺で購入したガイドブックによると「厳しい面持ちをしている」そう。

 

天平時代を代表する仏像彫刻と言われ
「不空羂索観音と言えば、法華堂か興福寺」というぐらい有名な仏像です。

※画像の補足
不空羂索観音の両サイドにいる日光・月光菩薩は、現在東大寺ミュージアムに安置してあります。

 

なんと宝冠も国宝

いやー立派な仏像だったな~…と思って帰ろうとすると、羂索観音が身につけている宝冠も国宝と発覚!
慌ててまた見に行きました。

 

Amoghapasa Fuku Kensaku Kannon Hokkedo.JPG
小川晴暘(1894-1960) 仏像写真家 飛鳥園創業者) – 東洋美術特輯  日本美術史 第4冊、, 奈良, 1933-02-01, パブリック・ドメイン, リンクによる

コチラの宝冠が国宝です。
国宝/奈良時代
高さ 88cm
重さ 11kg

ウィキペディアによると

ガラス玉、ヒスイ、琥珀、真珠、水晶などの貴石で荘厳されている。
文章引用:wikipedia(東大寺不空羂索観音像立像)

画像では分かりにくいですが、宝石類がたくさん取り付けてある豪華な宝冠です。
宝冠の中央から光の筋が放射状に広がっています。

昭和12年に宝冠盗難事件があったそうですが、最終的に犯人の手で返還されたそうです。

こうやって目にできる事は奇跡かもしれませんね。
こちらもお見逃しなく!

 

国宝の仏像をご紹介

帝釈天(たいしゃくてん)・梵天(ぼんてん)

国宝/奈良時代
帝釈天像高 402cm
梵天像高 402cm
脱活乾漆造(だっかつかんしつぞう)

激しめな外観の仏像が多い中、落ち着いた冷静な雰囲気の帝釈天、梵天です。

ガイドブックによると「やや沈んだ表情」との記載。

簡単に紹介すると
帝釈天…仏教の守護神。最強の力を持つ。
梵天…仏教の守護神。お釈迦様に仏教を広めるよう指示した。

帝釈天と梵天は天部最高位の神様であるため、よくセットで祀られます。
2神で梵釈(ぼんしゃく)と呼ばれます。

 

四天王

国宝/奈良時代
持国天像高 309cm
増長天像高 300cm
広目天像高 304cm
多聞天像高 310cm
脱活乾漆造(だっかつかんしつぞう)

壇の四方守る四天王像です。

全体的にマイルドな四天王像です。

 

金剛力士像

国宝/奈良時代
吽形像高 306cm
阿形像高 326.4cm
脱活乾漆造(だっかつかんしつぞう)

ご本尊をお守りするよう、両脇に立つ金剛力士像です。

ご本尊の不空羂索観音と向かって左側が吽形(うんぎょう)、右側が阿形(あぎょう)です。
上半身裸の像が多いですが、こちらの像は鎧を身に着けています。

東大寺南大門の金剛力士像とは服装も表情も対照的で、可愛らしい印象です。

 

これまで紹介した像は、全て脱活乾漆造(だっかつかんしつぞう)

木で骨組みを作り、土で盛って原型を作る。
その上に漆(うるし)と小麦粉を混ぜた糊で、麻布(あさぬの)を貼る、という製法。

奈良時代によく使われた製法。ただ時間もお金もかかるため平安時代には使われなくなったそうです。

 

【秘仏】執金剛神立像(しゅこんごうじんりゅうぞう)

Vajirapani Shukongoshin Todaiji2.JPG
Association of Cultural Properties – Portfolios of National treasures, 1stVolume, 1952-03-30, Association of Cultural Properties, Tokyo, Japan, パブリック・ドメイン, リンクによる

国宝/奈良時代
像高 170.4cm
塑像(そぞう)

不空羂索観音(ふくうけんさくかん)の後ろに、厨子(ずし)があります。
※厨子(ずし)…仏像などを入れておく箱。両開きの扉がついている。

その中には秘仏】金剛神(しゅこんごうじん)がいます。

執金剛神は釈迦が入滅するまで守り続けたボディガードです。

執金剛神と金剛力士は同じ仏様で、執金剛神が2躰に分かれたものが金剛力士です。

 

法華堂(三月堂)は、金剛力士像、執金剛神、梵釈と守護神だらけ。
守りが鉄壁な布陣となっています。

なぜこの様な布陣になったかは不明。諸説あるようです。

 

執金剛神は他の像とは違い、粘土で作られた塑像(そぞう)です。
厨子(ずし)の中にずっと安置されていたため、彩色がよく残っています。

秘仏のため通常非公開、1年に1度見ることができます。
特別開扉は12月16日です。

他にも仏像があったようですが
・日光・月光菩薩(国宝/奈良時代)
・弁財天(重要文化財/奈良時代)
・吉祥天(重要文化財/奈良時代)
は、現在東大寺ミュージアムに安置されています。

 

法華堂(三月堂)はおすすめ

法華堂には大きな仏像が所せましと並んでいます。

堂内は厳かで、物音一つしない静かな空間です。
目の前に迫る仏像は厳しい顔をしているのに、なぜか落ち着くんですよね。

濃くて濃密な時間が過ごせること請け合い。

奈良時代の傑作彫刻をじっくり堪能してくださいね。
個人的にはかなりオススメです!

 

法華堂の御朱印

料金(納経料) 300円

法華堂を観光したらつい頂きたくなりました。

 

拝観料・営業時間・お問い合わせ

東大寺拝観料

拝観料が必要な施設
大仏殿・法華堂(三月堂)・戒壇堂・千手堂・東大寺ミュージアム

※各施設でそれぞれ拝観料が必要です。

拝観料
大人  600円
高校生 600円
中学生 600円
小学生 300円

セット券(大仏殿・東大寺ミュージアム)
大人  1000円
小学生 400円

団体割引・障害者割引など
→詳細はこちら(東大寺ホームページ)

 

東大寺の営業時間

4月~10月

大仏殿
7:30~17:30
法華堂(三月堂)・千手堂
8:30~16:00
東大寺ミュージアム
9:30~17:30
(最終入館17:00)

11月~3月

大仏殿
8:00~17:00
法華堂(三月堂)・千手堂
8:30~16:00
東大寺ミュージアム
9:30~17:00
(最終入館16:30)

 

お問い合わせ

東大寺事務所
0742-22-5511

住所:奈良県奈良市雑司町406-1

 

ツアー情報

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※右上のメニュー(横棒3本が縦に並んでいるマーク)をクリック。
表示されたページの検索BOXに「東大寺」と入力し検索する方法もあります。

参考図書

記事を書く際に参考にさせて頂いた書籍です。

 

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