この記事では興福寺の観光ルート・拝観所要時間を解説します。
東大寺ほどではありませんが、興福寺は広いお寺です。
見どころも多いので、効率よく観光できるおすすめの拝観ルートをご紹介します。
興福寺の観光ルート(地図付き)と拝観所要時間
興福寺は広いです。
決まった入口はなく、どこからでも参拝することができます。
今回は猿沢池方面からの王道観光ルートをご紹介します
ピンクの点線が観光ルートです。
観光ルート
52段の石段を登る→南大門跡→①南円堂→②三重塔→③北円堂→④中金堂→⑤五重塔→⑥東金堂→⑦国宝館
興福寺の見どころは全てカバーした、鉄板観光コースとなっております。
拝観所要時間
拝観所要時間は1時間~1時間30分です。
観光コースにそって見どころを紹介
五十二段の石段を登る
猿沢池(さるさわいけ)の東側から興福寺に向かうと、五十二段の階段があります。
「五十二」とは菩薩が仏の悟りを得るための修行の数。
悟りを目指し、一段一段踏みしめながら登ってみましょう。
南大門跡
興福寺にはかつて南大門がありました。
1717年に焼失。その後再建はされていませんが、礎石が復元されているので、門の大きさがイメージできます。
南円堂
(平安時代/重要文化財)
高さ 約22m
建立 813年頃
現在の南円堂は1789年(江戸時代)に再建された4代目。
朱色が鮮やかな、八角型の円堂です。
西国三十三所霊場の一つ。常に多くの人で賑わっています。
※西国三十三所…近畿地方と岐阜にある33ヶ所の観音様の霊場。多くの人が巡礼・参拝している。
南円堂の中には運慶の父「康慶・こうけい」とその弟子が作った国宝の仏像があります。
が、大変残念ながら通常非公開です。
毎年10月17日に公開されていますので、奇跡的に日程があえばぜひご覧ください。
ご本尊:不空羂索(ふくうけんさく)観音菩薩(鎌倉時代/国宝)
・木造 四天王立像(鎌倉時代/国宝)
・木造 法相六坐像(鎌倉時代/国宝)
【国宝】三重塔
(鎌倉時代/国宝)
高さ 19.1m
建立 1180年
三重塔婆、本瓦葺き
北円堂とともに、興福寺最古の建物です。
初層(1階)が大きめに作られているため、安定感があります。
平安時代の建築様式で作られた優美な三重塔です。
毎年7月7日に一部開帳されます。
【国宝】北円堂
(鎌倉時代/国宝)
高さ 約15m
建立 1210年
日本で一番美しいと言われている、八角形のお堂です。
三重塔とともに興福寺最古の建物です。
721年に藤原不比等の一周忌に創建されました。
北円堂の中には運慶が作った国宝の仏像がありますが、大変残念ながら北円堂も通常非公開です。春と秋の一定期間に公開されますので、タイミングが合えばぜひ!
「運慶」とその弟子が作った「無著(むじゃく)・世親(せしん)立像」は日本の肖像彫刻史上最高傑作と呼ばれています。
木造 弥勒如来坐像(鎌倉時代/国宝)
木造 無著・世親立像(鎌倉時代/国宝)
木心乾漆四天王立像(平安時代/国宝)
中金堂
※2023年4月現在、中金堂は拝観できません。
高さ 約21m
奥行 23m
幅 36.6m
建立 2018年
710年に藤原不比等が建立しましたが、度々火災で焼失。
2018年に中金堂が復活しました。300年ぶりです!
研究や様々な調査を経て、建築様式や大きさを忠実に再現したものです。
眩しい朱色に、立派な社殿!目立つので自然と視界に入ってきます。
ご本尊は釈迦如来坐像(しゃかにょらいざぞう)。
運慶が作った木造四天王立像(鎌倉時代/国宝)も見どころです。
【国宝】五重塔
(室町時代/国宝)
高さ 50.1m
建立 1426年
古都奈良のシンボル、興福寺「五重塔」です。
奈良県内で最も高い建築物で、木造の五重塔では日本で2番目の高さを誇っています。
※木造の五重塔で一番高いのは京都の東寺にあります。
夜にはライトアップされ、より美しいお姿に!
古都奈良の情緒がより深く味わえます。
興福寺の歴史・建築様式を解説した記事です。
【国宝】東金堂
(室町時代/国宝)
奥行 14.1m
幅 25.6m
建立 1415年
726年聖武天皇が祖母(元正太上天皇)の病気を治すために創建した東金堂です。
現在は1415年(室町時代)に再建されたものです。
興福寺の中でもお堂らしい王道な建物。天平様式。
屋根の形(寄棟造)と建物正面の吹きさらしの丸い柱が唐招提寺金堂を彷彿とさせます。
東金堂の中にも国宝の仏像があり、それが見どころです。
木造維摩居士坐像(国宝/鎌倉時代)
木造文殊菩薩坐像(国宝/鎌倉時代)
木造十二神将立像(国宝/鎌倉時代)
※ガイドブックなどでよく見かけるアングル。
写真を撮るなら、五重塔とセットで撮りましょう。
このアングルが最高におすすめです。
国宝館
昭和34年に作られた宝物収蔵庫「国宝館」
興福寺は国宝指定の仏像所有数が最も多いことが実感できる場所です。
照明はLEDライトに変更され、ガラスケースなしで直接拝観できるようになりました。
一番の見どころと言えば八部衆像の一つ「阿修羅像・あしゅらぞう」ですね!
国宝・八部衆立像の一つで、734年(奈良時代)に作られました。
八部衆(はちぶしゅう)とは仏法や仏教徒を守る神であり、釈迦如来の眷属・けんぞく(部下)です。
もとは古代インドの神様で、それぞれがいろんなお姿をしていらっしゃいます。
戦いの神の阿修羅像は迫力のある顔をしている物が多いですが、興福寺の阿修羅像は幼く、全てを見通すような真っ直ぐな表情をなさっています。
興福寺の代表的な仏像・見どころをまとめた記事です。
興福寺へのアクセス方法
電車(最寄り駅)
最寄り駅① 近鉄奈良駅
近鉄奈良駅から興福寺まで徒歩5分
最寄り駅② JR奈良駅
JR奈良駅から興福寺まで徒歩15分
最寄り駅からのアクセス方法は徒歩・バスです。
バス
最寄りのバス停 県庁前(けんちょうまえ)
JR奈良駅からのアクセスに利用します。
バス停から興福寺まで徒歩2分
※奈良交通の時刻表はこちら
駐車場
興福寺専用駐車場あり(有料)
駐車台数
普通車 46台
バス 16台
料金
普通車・軽自動車 1000円/1回
バス 3000円/3時間
営業時間
9:00~17:00
お問い合わせ
0742-22-4096
レンタカー
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ツアー
奈良の見どころをバス、タクシーで巡るツアーもおすすめです。
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※右上のメニュー(横棒3本が縦に並んでいるマーク)をクリック。
表示されたページの検索BOXに「興福寺」と入力し検索する方法もあります。
興福寺 施設情報
拝観料・営業時間
拝観料
国宝館
大人 700円
高校生 600円
中学生 600円
小学生 300円
東金堂
大人 300円
高校生 200円
中学生 200円
小学生 100円
中金堂
大人 500円
高校生 300円
中学生 300円
小学生 100円
※2023年3月現在、中金堂は拝観できません。
※全て団体割引・身障者割引あり
※最新情報・詳細はこちら(興福寺ホームページ)
営業時間
全ての施設
9:00~17:00
(最終受付 16:45)
お問い合わせ・住所
お問い合わせ
本坊事務所
0742-22-7755
受付時間 9時~17時
他駐車場など、施設ごとにお問い合わせ先がそれぞれにあります。
詳細はこちら(興福寺ホームページ)
住所:奈良県奈良市登大路町48
トイレ・休憩所・売店があります。
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