広島県にある世界遺産、日本有数の観光地「厳島神社・いつくしまじんじゃ」
海に浮かぶ大鳥居と、赤い社殿が絵になる神社です。
・創建の歴史と祀られている神様
・ご利益・ご神徳
・参拝方法&回り方
・所要時間
・厳島神社の見どころ
・御朱印情報
参拝をするなら知っておきたい情報をまとめました。
厳島神社 創建の歴史と祀られている神様
厳島神社が建てられたのは593年、飛鳥時代です。
社伝によると、土地の有力者である佐伯鞍職(さえきのくらもと)が
市杵嶋姫命(いちきしまひめのみこと)のお告げにより、厳島神社を創建。
佐伯鞍職は、初代の神主さんとなりました。
当時は大きな社殿ではなく、地方にある一神社でした。
今のような、海の上に建つ社殿にしたのが平清盛です。
平清盛が僧侶の勧めにより厳島神社を信仰。
創造的な社殿を造りました。
何度か「全焼→再建」を繰り返し、現在の厳島神社となりました。
1996年、世界遺産(文化遺産)に登録。
評価されたポイントは
・神社と自然が一体となった美しい景観
・創建時の建築様式を忠実に再現されている
また、平清盛が厳島神社を造設するたびに、大きく出世をしたことから
元祖パワースポットとして、多くの人々に親しまれています。
祀られている神様
宗像三女神(むなかたさんじょしん)
と呼ばれる、三柱の女神がまつられています。
※神様は柱で数えられます。
三女神とは…
市杵嶋姫命(いちきしまひめのみこと)
田心姫命(たごりひめのみこと)
湍津姫命(たきつひめのみこと)
古事記や日本書紀にルーツを持つ、由緒ある神様です。
三女神が誕生したエピソードを簡単にご紹介しますね。
宗像三女神、誕生エピソード
登場人物(神様?)は、古事記の中で最も貴いご兄弟。
姉 天照大神(あまてらすおおかみ)
弟 須佐男命(すさのおのみこと)いろいろあって、父親に追放された須佐男命(すさのおのみこと)が、姉の天照大神(あまてらすおおかみ)に会いに行きます。
全く信用できない弟がいきなりやってきて、高天原を乗っ取るのでは?と、姉はとてつもなく警戒します。
「俺は高天原を奪おうなんて悪い心はないよ。お姉さま、安心して。」と言っても姉の警戒は解けず。
「よし!僕に悪い心がないことを証明するため、誓約(うけい)をしましょう!」
と提案。誓約(うけい)を行うことになりました。
誓約(うけい)とは、古代の占い。
占いの結果で悪い心があるかどうか判断することになりました。天照大神は、須佐男命の剣を噛み砕き、三女神を生みました。
須佐男命は、天照大神の珠を噛み砕き、5柱の男神を生みました。
須佐男命の持ち物から優しい女神が生まれたので、弟には悪い心はないと判断されました。
(その後、須佐男命は高天原でたちの悪いイタズラばかりするんですけどね~)
誓約(うけい)で生まれた三女神が宗像三女神です。天照大神(あまてらすおおかみ)の命令で玄界灘に降臨しました。
宗像大社を総本宮として、三女神は全国にまつられるようになりました。
宗像三女神を簡単にご紹介
市杵嶋姫命(いちきしまひめのみこと)
→弁財天とも呼ばれる。芸事の上達、金運アップの神様。
田心姫命(たごりひめのみこと)
→出雲大社の神様「大国主命」の妻。縁結び・夫婦円満にご利益がある。
湍津姫命(たきつひめのみこと)
→なんと、出雲大社の神様「大国主命」の妻。縁結び・夫婦円満にご利益がある。
※出雲大社の神様、大国主命(おおくにぬしのみこと)はプレイボーイでした。
厳島(いつくしま)の由来
厳島はかつて「伊都岐島・いつきしま」と呼ばれていました。
伊都岐島(いつきしま)は当時の当て字で、正確に書くと「斎き島・いつきしま」
「斎く(いつく)」とは?→身を清めて神に仕える。 大切に祭る。
つまり、いつき島→神を大切に祀る島ということ。
それがいつしか訛って、厳島(いつくしま)になったと言われています。
昔から厳島は神がいる島として、信仰されてきました。
神のいる島として大切に祀られてきた事が、そのまま名前になったんですね。
なぜ厳島神社に三女神が祀られているのか?
市杵嶋姫命のお告げにより厳島神社が建てられたため、そのご縁で宗像三女神が祀られたと考えられますが、他の説もあります。
もともと祀られていた「伊都岐島神(いつきしましん)」と「市杵嶋姫(いちきしまひめ)」が混同され
現在は宗像三女神が御祭神になった、とも言われています。
厳島神社のご利益・ご神徳は?
航海・交通安全
商売繁盛
必勝祈願・勝負運
宗像三女神は、海上交通・商売繁盛にご利益があると言われています。
また、厳島神社を厚く信仰していたた平清盛が大出世したことから、必勝祈願・勝負運に良いとされています。
大国主命を祀る神社があるため、縁結びにもご利益があります。
ちなみに厳島神社の奥宮が弥山(みせん)にあります。
その名も「御山神社・みやまじんじゃ」
スーパー霊山弥山(みせん)の山頂付近にある、スーパーパワースポットです!
行くのはちょっと大変ですが、神秘的でかなりおすすめですよ。
カップルで参拝すると別れるって本当?
「厳島神社にカップルで参拝すると別れる」という噂があります。
理由は、祀られている神様が女神なので、カップルに嫉妬して別れさせるため。
(おそらく女性は嫉妬深いと言われているためではないか?)
念の為お伝えしますが、そんな事は決してございません。
厳島神社 参拝方法&回り方
厳島神社の参拝所要時間は?
ササッと回れば20~30分で終わりますが
丁寧に参拝すると、30分~1時間程度かかります。
参拝方法&回り方解説
厳島神社はルートが決まっているので、迷うことなく参拝できます。
参拝方法と合わせて、見どころもご紹介しますね。
石の大鳥居
フェリーを降りて神社へ向かうと、石の大鳥居が見えてきます。
明治時代につくられました。
道の中央は神様の通り道なので、端を歩くようにしましょう。
鳥居をくぐる時は、一礼をすると感じが良いです。
御笠浜(みかさのはま)
石の大鳥居をくぐった先は御笠浜(みかさのはま)
ココから見る大鳥居が絶景なんですが・・・現在、大改修中です。
※2022年12月に工事は終了しました。
「こんな大改修、めったに無いからラッキーだよ!」
と地元の方に励まして頂くが、やっぱり本物が見たい(T_T)
本来なら、御笠浜(みかさのはま)からこんな絶景が見えます。
日本三景も納得の景観ですね。
鳥居の重みだけで立ってるのが、またすごいですよね。
鳥居の高さ16m。日本三大鳥居の一つです。
※残り2つは春日大社(奈良)氣比神宮(滋賀)
厳島神社の入口
赤い社殿が眩しい、厳島神社の入口に来ました。
切妻造(きりつまつくり)の屋根も必見!切妻造とは、本を開いて伏せたような形状の屋根のこと。
反った屋根が神社の風格を感じさせてくれます。
入口の手水舎で、手を洗い清めましょう。
1.左手を清める
2.右手を清める
3.左手の水で口で注ぐ
4.左手を清める
柄杓がない場合も、この手順でOKです。
営業時間 6:30~17:30
(時期・季節により30分前後します)
入場料
大人300円
高校生200円
小・中学生100円
神社の入口にカラスの像がいます。
実はこのカラス、神の使いなんです。
神のお告げにより、佐伯鞍職(さえきのくらもと)が神社を建てようとしますが、どこに建てていいのか分からず困っていました。
そのときに現れ正しい場所へ導いてくれたのが、二羽の夫婦カラスでした。
「御烏(ごからす)」と呼ばれ、宮島の神の使いとなりました。
神社の入口の灯籠に、御烏(ごからす)が二羽とまっています。
客神社(まろうどじんじゃ)
入口を進み、最初に見えるのが客神社(まろうどじんじゃ)。
祀られている神様は・・・
天忍穂耳命(あめのおしほみみのみこと)
天穂日命(あめのほひのみこと)
活津彦根命(いくつひこねのみこと)
天津彦根命(あまつひこねのみこと)
熊野樟日命(くまのくすびのみこと)
「五男神」と呼ばれ、須佐男命(すさのおのみこと)が誓約(うけい)で産んだ神様。
宗像三女神と同時に生まれたため、御祭神の兄弟とも言われています。
厳島神社のお客様として祀られているため、客(まろうど)神社と名前がつけられました。
厳島神社の祭事は全てここから始められます。
客神社の向かいにある、こちらの祓所(はらいじょ)でお祓いをしてから、客神社をお参りします。
お祓いの方法は、串を両手で持ち、串を「左→右→左」と振ります。
客(まろうど)神社では、「お賽銭を入れる→2度礼をする→2拍手する→1度礼をする」の順で手を合わせましょう。
回廊
東と西に長い回廊があります。
まっすぐに伸びる赤い回廊は、華やかで、特別な空間に来た感じがしますね。
ココから見る大鳥居も絵になりますよ。
景色を眺めながら、気持ちよく参拝できるスポットです。
御社殿(ごしゃでん)
さらに進むと御社殿(ごしゃでん)があります。
手前から「拝殿→幣殿(へいでん)→本殿」と奥に続きます。
本殿に祀られている神様は「宗像三女神・むなかたさんじょしん」
・市杵嶋姫命(いちきしまひめのみこと)
・田心姫命(たごりひめのみこと)
・湍津姫命(たきつひめのみこと)
御社殿にある建物は全て国宝です。
ここでお参りをします。
「お賽銭を入れる→2度礼をする→2拍手する→1度礼をする」の順で手を合わせましょう。
お願いごとがあれば、ここでしっかりお祈りします。
拝殿近くに授与所があります。
お守りや御朱印を頂いたり、おみくじを引くことができます。
御朱印の初穂料 300円
高舞台(たかぶたい)
こちらがよくパンフレットで見かける「高舞台・たかぶたい」
その名の通り舞楽を演ずるところです。
日本三大舞台の一つで、室町時代につくられました。
背後にそびえる御社殿が見事!このアングルはぜひ撮影しておきたいポイントです。
火焼先(ひたさき)
「火焼前・ひたさき」とは、高舞台から大鳥居に向けて伸びた回廊のような場所。
画像は横から撮ったものです。
火焼前(ひたさき)から撮る大鳥居が美しいのですが・・・残念ながら鳥居は工事中でござった。
2022年中には工事が終わる予定なので、そろそろ大鳥居が拝めるはず。
本来なら、こんな感じの画像が撮れます。
時期によっては修学旅行生があふれかえっている場所です。
大国神社(おおくにじんじゃ)
こちらが大国神社。
その名の通り、大国主命(おおくにぬしのみこと)が祀られています。
大国主命と言えば、縁結びで有名な出雲大社の神様。
また宗像三女神の2柱、田心姫命(たごりひめのみこと)・湍津姫命(たきつひめのみこと)と結婚されています。
そのため御社殿近くに祀られています。
ここで縁結びをお願いしておきましょう。
恋愛だけでなく、様々な良縁を結んでくださいますよ。
大国神社から、日本最大級の広さを持つ御本殿が見えます。
見事な曲線を描く檜皮葺(ひわだぶき)の屋根が、いいですね。
※檜皮葺…ヒノキの樹皮で作られた屋根
特徴は、他の神社でよく見かける千木(ちぎ)・鰹木(かつおぎ)がないこと。
スッキリとした屋根です。
天神社(てんじんしゃ)
学問の神様、菅原道真(すがわらのみちざね)を祀る天神社。
たくさんの絵馬が、かけられていましたよ。
室町時代末期に、毛利隆元が連歌の会場として寄進したものです。
※毛利隆元…毛利元就の長男
長橋(ながばし)
16世紀後半、毛利氏が再建した橋。
神様へのお供え物を運ぶ通路でした。重要文化財。
残念ながら、今は渡れません。
反橋(そりばし)
渡れる気がしない、かなり反っている反橋。
毛利隆元が再建した時にこの形状になりました。
それまでは2倍の長さで、高さも半分。傾斜が緩やかで渡りやすかったそうです。
勅使橋(ちょくしばし)とも言われ、実際に渡ったのは勅使(朝廷の使い)でした。
こちらも残念ながら今は渡れません。
能舞台
室町時代末期から使われていた能舞台。
現在のものは1680年に再建されたものです。
満潮時には海に浮かんで見えます。
能舞台では、足拍子を響かせるために床下に水瓶を置きますが、厳島神社の場合、海と一枚の板がその代わりをします。
毎年4月16日~18日には、有料で拝観可能。
厳島神社 観光終了
順路に沿って進むと、出口になります。
参拝方法、参拝ルート、見どころの説明は以上です。お疲れ様でした。
参拝後に、弥山に登るのもおすすめです。
弥山山頂には厳島神社の奥宮「御山神社」もありますよ。
商店街でもみじまんじゅうを頬張るのもおすすめ!
地図・営業時間・御朱印情報
厳島神社の地図
住所 広島県廿日市市宮島町1−1
営業時間
参拝可能時間 6時半~17時半
社務所営業時間 6時半~17時半
(時期・季節によって30分前後します)
御朱印
御朱印は神社内の授与所で頂けます。
料金(初穂料)は300円。
ツアー情報
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